TKC 小出絹恵税理士行政書士事務所

お問合せ03-5486-9586

メールでお問合せはこちらをクリック!!


皆様と小出絹恵(シルク先生)をつなぐ会計・経営・税務総合情報

現在は情報を「知る」ことの大切さ、
それを自分の目で「見る」好奇心と
行動力が求められている気がします。

大切なお客様に少しでもお役に立てればとの願いを込めて
「知る」と「LOOK(見る)」と絹(silk)でつむぎました。

相続税対策のメリットとデメリット

税理士・行政書士 小出絹恵

来年(平成27年)からの相続税増税を受けて、相続税対策セミナーが盛況です。皆様の中でも、「セミナーで聞いた話のように、対策をした方がよいのだろうか」と不安を感じておられる方もいらっしゃると思います。借入金で不動産購入、生前贈与、生命保険の活用、養子縁組等は以前からある節税策ですが、今回は、最近、セミナーや広告で目にする「高層マンションで賃貸経営」と「社長借入金をなくす方法」について考えてみたいと思います。

高層マンションで賃貸経営は?

オリンピックの東京開催が決まってから、臨海部の高層マンションの売れ行きが好調だと聞きます。「高層マンションの購入で相続対策」というチラシも目にするようになりました。東日本大震災で、特に臨海部の高層マンションの値段が下がって大変だったことを思うと、また売れるようになってよかったと思う反面、また地震が起きたら・・・、オリンピックが終わったら・・・、と少々心配にもなります。

 さて、この対策のメリットですが、それは相続財産の評価額を下げることにあります。戸建てと違って、マンションはそもそも土地の価額よりも建物の価額の方が高いのが普通なのですが、高層マンションとなると、さらに土地の持分が減り、建物の価額の占める割合がより大きくなります。土地の評価は路線価で行いますが、建物の価額は固定資産税評価額となります。路線価は時価の8割、建物の固定資産税評価額は時価の6割〜7割の水準です。購入したマンションを賃貸することによって、評価額はさらに3割近く下がります。これにより、相続税評価額は新築価額の3割以下になる物件もあります。

 高層マンションになるほど、土地の持分が少なくなるため、相続税評価額と購入価額との差額は大きくなります。また、購入価額についてみると、高い階になるほど同じ広さの物件でも値段が高くなるものなのですが、相続税の評価の上では同じ評価額になります。そのため、上の階の物件を購入する方が、相続税評価額と時価との乖離はより大きくなります。

 ただ、賃貸する場合には、購入価額が高額ですから、果たして投資に見合う賃料が得られるのか、借入金で購入する場合には空室になった場合のリスクも考えなければなりません。値下がりのリスクもあります。相続税対策も大切ですが、その前に賃貸経営として成り立つことが大前提だと思います。

 高層マンションの見晴らしは素晴らしく、気分も最高だと思います。でも、じきに飽きるような気もします。それに対してエレベータの時間待ちや、廊下やエレベータ内の暑さは毎日のことです。一度は住んでみたい気もしますが、玄関のドアを開ければ外に出られる便利さや土の感触も捨てがたいものです。自宅用に購入するのであれば、小規模宅地の評価減を使えば土地の評価額は2割になるので、敷地が広い戸建てでも評価額は充分に下がります。タワーマンションの節税効果に頼る必要はないと言えます。

会社への貸付金はどうする?

会社経営をしていると、会社の資金繰りのために、社長が会社に運転資金を貸しつけるということはよくある話だと思います。それが返済されていればよいのですが、多くは貸したまま返してもらっていないのではありませんか。それどころか、だんだんと会社への貸付金が増えているということもあるかもしれません。実は、中小企業にとってこれが大きな問題なのです。会社が社長から借りているお金は、会社の決算書に載っています。決算書の中の貸借対照表を見れば分かります。貸借対照表の負債の部に、多くの場合は「短期借入金」として表示されています。「長期借入金」や「株主借入金」と表示されている場合もあります。役員報酬でまだ支払を受けていない分は、「未払金」に入っています。決算書に添付されている「科目内訳書」を見ると詳細が分かるはずです。

 これらをそのままにしておくと、それが相続財産になり相続税の課税対象になってしまいます。来年から相続税の基礎控除額が4割縮減され、従来の6割になってしまいますが、その結果「社長からの借入金」(社長から見たら「貸付金」)があるために相続税がかかるという事態も起こります。

 たとえば、預貯金1,500万円、自宅敷地7,000万円、自宅建物800万円の方の相続の場合、同居しているお子さんが相続した場合には、小規模宅地の評価減の適用を受けると、自宅敷地は1,400万円になりますから、評価額は3,700万円になり、相続人が二人の場合には、基礎控除額の4,200万円を下回りますから、申告をすれば相続税は結果的にゼロになります。しかし、この方が仮に、自分の会社に対して2,000万円貸し込んでいたとしたら、課税価額は5,700万円になってしまい、基礎控除額を超える1,500万円に対して150万円の相続税がかかることになります。これは「預金」も「貸付金」も「相続財産」になってしまうからです。

 これを防ぐためには、相続が起こる前に社長からの借入金に対する対策を行っておく必要があります。以下に、社長からの借入金を解消する方法をまとめておきましたのでご検討ください。

会社への貸付金をなくす方法

@返済する

 会社が、社長からの借入金を返済できるのであれば、これが一番良い方法です。しかし、多くの会社は、赤字で資金が足りないから社長から借り入れるのであって、返済したくても返済する資金がないという状況にあります。そのため、社長からの借入金の返済資金を融資してくれるという会社(リース会社)や、融資と生命保険をからませたスキームを提示する金融機関もあります。その場合には、金利負担や融資スキームの安全性を考慮して判断してください。(私はこの方法はあまりお勧めしていません)

A債務免除を受ける

社長から、借入金の返済義務を免除してもらう(債務免除を受ける)方法があります。この方法は、会社の決算が赤字見込みであったり、繰越欠損金を持っている場合にはお勧めです。なぜかと言えば、会社が社長から債務免除を受けた額は「債務免除益」という益金になるからです。会社に債務免除益と相殺できる赤字があれば、法人税等はかからないで済みます。債務免除は、決算期の終了するまでに内容証明郵便等で会社宛てに通知しておくようにします。

B借入金を資本金に振り替える(DES:債務の株式化)

  社長からの借入金を現物出資して増資(資本金)にする方法です。

 利益から控除することができる欠損金の繰越額が社長からの借入金よりも少ない場合に、当該欠損金を越える部分の社長借入金の債務免除部分には法人税等の税金がかかります。これを避けるために、借入金を現物出資してもらい増資する場合があります。現物出資して資本金にすることによって、会社としては社長からの借入金が資本金に振り替わります。社長から見たら「貸付金」が「株式」になることを意味します。貸付金が資本金になる事が相続対策になる理由は、貸付金であれば、その金額のまま相続税の課税価額になる場合がほとんどですが、それが株式になると、相続税評価額が貸付金の半分ぐらいに下がる場合もあります(これは会社の資産や損益の状況によってことなります)。

 この場合に注意する必要があるのは、資本金が増えることによって、法人住民税の均等割が上がることがあるということです。均等割は資本金が1,000万円以下ですと年間70,000円必要なのですが、1,000万円を超えると29万円になります。現物出資する貸付金の評価や、発行する株式の価額をいくらにするか、他の株主への贈与税課税の問題等、考慮すべき項目が少なからずあります。

C会社の解散

 会社の再生方法として第2会社方式と組み合わせるなどして行う場合もあります。解散をすれば、返済を受けられなかったその会社に対する「貸付金」は債務免除(益)となります。解散の場合には、損金算入できる期間が過ぎた欠損金も使うことができます。  

 上記すべてについて、考慮すべきことや手続きがありますので、実施にあたっては必ず税理士等の専門家にご相談されてから行うようにしてください。

お問合せ

一人で悩んでおられないで
とりあえず相談してみてください。

お問合せ番号:03−5486−9586

メールをいただければ、
税理士の小出絹恵からご連絡させていただきます。

税理士法の制約もあり、
ご相談に際しましては
お名前・ご住所等の個人情報をお伺いさせていただきますが、
その場合の個人情報につきましては、
税理士に課せられた守秘義務がございますので、
ご安心ください。

メールでのお問い合わせはこちらから


事務所のご案内

小出絹恵税理士行政書士事務所
東京都世田谷区代沢5-36-11-2F
TEL:03-5486-9586
FAX:03-5486-9596

職員紹介
ご相談受付中 (社)北沢法人会会員特典協力企業関東経済産業局 経営革新等支援機関