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奥様は経理担当重役 F金融機関との付き合い方 今年の流行語大賞は「貸し渋り」になるのではないかと思われる程連日報道され、来年もこの傾向は続くと思われます。どういう金融機関とどのように付き合えばよいのか、今までとは違った視点も求められます。 ◇身の丈に合った金融機関とつきあう 金融機関が顧客を格付していることは、ご存知のとおりです。 自社の格付けがどうなっているのか気になるところですが、まず教えてもらえません。 ある都銀での格付けが10段階の7(1が一番よい)だとしても、地方銀行では6、信用金庫では5に上がるということもあります。 まさか「おたくはうち(銀行)にとっては不良貸出先、付き合いたくない会社です。 お貸しした資金はすぐに返してください。今後一切のご融資はできません。」なんて、面と向っておっしゃられる銀行は無いと思いますが、やんわりと断られていることは、かなりあると思います。 法人部門は本店に集約して、支店は個人をターゲットに営業戦略を組み直すという都銀の記事が報道される時代です。もっとも個人とは言っても、上顧客は金融資産だけでも1億円以上の富裕層のようですが。 本店で扱われる企業向け融資となると、相手は大企業なのでしょうね。 まさか日本国中に何十万社とある中小零細企業を全て本店で扱うなどということは無理なことでしょうから。でも、そうなると地域の中小零細企業はどこと取り引きすればよいのでしょうか。 ◇貸し渋りの態様と金融機関の事情 今までにも何度か貸し渋りとも言える金融機関の対応を書いてまいりましたが、貸し渋りを受ける会社の側としては、何故金融機関がそうするのかがわからず、理不尽に感じ、不信感も募ったことと思います。 「会社側にきちんと説明したら」と私が言いますと、「そうした方が良いのでしょうが、なかなか言いにくいですね。言っても理解していただけない場合が多いですし。 それに『貴社は第2分類債権に入る』ということを言っているようなものですから。」という支店長の言葉に、金融機関側の事情も感じ、どうにか両者の間の橋渡しができないものかと考えてきました。 どなたも自分のことを直接に言われると快くありませんが、知識としてなら、成る程と理解できます。その上で、自社を顧みてみると、意外と冷静に見られることもあるのではないかと思います。 ◇こんなことを言われたけどどうして・・・ 今までは手形借入で利息だけ支払っていればよかったのに、証書借入にして欲しいと言われたけど、どうして? それは、 手形借入は本来期日がありますよね。3ヶ月とか6ヶ月とか。期日に返済しないで借りたままにしておいて、利息だけ支払うやり方は、銀行内部では、実は条件変更の扱いなのです。金融機関にとって融資条件を緩和した債権は、不良債権扱いになってしまい、引き当ても多くしなければなりません。 その上、元金は少しも減少しませんから、少しでも元金返済を進めたい銀行にとっては不都合です。期間何年間かの証書貸付けにして、条件変更を繰り返すやり方を避け、かつ元金返済も進める一挙両得な方法が、手形借入から証書借入への変更なのです。 期日に一旦きちんと返済した上でまた新たに措りるというのならば、条件変更には当たらないのですが、借り換えを予定してお金を必死に工面して返済したのはいいけれど、結果として借り換えができなかったというのでは資金繰りに支障を来し、場合によっては 会社の存在すら危うくしかねません。 借りているまま、手形借入から証書借入に変更する方が、まだ一括回収の危険が少ないと言えるかも知れません。 ◇中小企業金融安定化特別保証制度 10月に始まったこの特別枠の取り扱いは大変な申込み状況で、東京では3兆円の予算のうちすでに1兆円を超える保証が決定されました。今回の特別保証枠は、1企業当たり、月商の3ヶ月分かつ5000万円以内で、既存の保証とは別に実施されることになっています。 担保も保証人もいない会社で、信用保証協会の保証枠が一杯になっている会社には最適です。金利はそれぞれの金融機関の貸出し金利に0.5%前後の保証料を上乗せした金利となります。返済は運転資金5年、設備資金7年となります。赤宇会社でも諦めないで、銀行や信用金庫等にご相談されることをお勧め致します。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
奥様は経理担当重役 E今月は手形の取扱いです。 「貸し渋り」が毎日のように新聞紙上に報道されております。自社を守るために、奥様の腕の見せどころでず。 そのひとつとして、『手形』について知っておきましよう。
期日まで待てないときは手形割引 得意先から手形を受取ることはありませんか? 売掛金の回収に、現金ではなく手形を受取った場合には、 受取手形/売掛全 という仕訳を起こします。 その上で、自社の取引銀行に手形を渡して手形代金の取り立てを依頼すると思います。 そうしておけば、手形の支払期日になれば自社の口座に手形代金が入金されます。 しかし、期日まで待てないという場合には、銀行で手形を割ってもらいます。 これを手形割引といい、割引をした手形を割引手形と言います。 お金をいただいたわけではないのだからと、何の記帳もないままにしておきますと、売掛金の回収がなされていないとの誤った判断を引き起こします。 受取手形を仕入代金の支払いにまわしたい場合には、売掛金の回収と支払代金の支払いという2つの取引がもれてしまいます。 手形割引には、その都度仕訳が必要になりますので、忘れないようにお願い致します。
常に不渡りの危険を忘れるな 会社が手形を切るようになったら、常に不渡りの危険を負っているとの認識を持つ必要があります。手形は打ち出の小槌ではありません。手形期日に銀行に預金残高がなければ、その手形は不渡りになってしまいます。2度の不渡りを出せば銀行取引停止処分(事実上の倒産)になります。 銀行が設立したばかりの会社等、信用力の弱い会社には、手形帳を交付しないというのも、手形帳の交付が信用の供与であるということの現れでもあるからです。
振り出しと割引きはその2社の信用力> 貸し渋りの影響は、手形割引にも出ています。手形の割引が出来なくなったとか、手形割引の枠を狭められたという話はよく耳にすることです。 実は手形の割引には、手形を振り出す会社と手形を割り引く会社の2社の信用力が関係しているのです。 銀行にとって、手形の割引きは一種の貸付です。従って、手形を振り出した会社が一部上場企業なのか、一般には名も知られていないような会社なのかとで、手形の信用力が異なるのは当然のことなのです。 また、割引いた手形が不渡りになれば、その手形を割引依頼した会社は、割引をしてくれた銀行に対して、手形代金の支払いをしなければなりません。銀行にとっては割引した手形が不渡りになっても、割引した会社から手形代金を回収できれば、実損はありません。 手形を割引する会社の信用力が問題になるのはそういう事情によります。 最近は、一部上場企業だからといって安心はできませんから、割引する会社の信用力も必要になりますし、最近の経済情勢では、割引依頼する会社自身の信用力も落ちている場合がありますから、今までは1,000万円までは黙って割引してくれたのに、500万円に割引枠を減額されたということも起こるのです。 その上、銀行自身の内部事情も絡みますから、ますます割引しにくくなるという現状があります。
不渡りになれば倒産 手形を振り出したら、期日に決済できるように、細心の注意を払うのは当然のことですが、手形を受取った場合にも手形期日までは不安が残ります。受取った手形が不渡りになるかもしれないからです。それは、手形を割引いても裏書きしても同じです。 割引手形や裏書手形が不渡りになれは、その割引きや裏書きをした会社が、その不渡手形を引き取り、代金を支払わなければならなくなるのです。 手形は決済期日が過ぎるまで安心できないのです。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
奥様は経理担当重役 D今月は売掛金の管理です。 不況の中でも伸びている会社があります。大企業でも伸びている会社とダメな会社が出てきました。 自分が勝ち組になるため、経理担当重役として、出来ることから始めましょう。 ◇売掛金はいくらありますか? 自社の売掛金は、今いくらあるでしょうか?先月末はいくらありましたか? その前の月は? 売上がいくら上がったとしても、回収出来なければ何にもなりません。 そんな当たり前のことを、何を今更、と思われるかもしれませんが 現在の不況の時代には、売掛金管理がことのほか重要です。 経理を担当している人なら、その事は常々実感されていることと思います。 ◇売掛金の残が増えている得意先はありませんか? 得意先毎の残高を把握することが大切です。月毎に見ていくと、売掛金の残高がだんだんと増えている得意先があります。 その原因を分析することが大切です。取引高が増えているために、必然的に売掛金高が増えているという場合には、約定日に請求額が入金されているかどうかを確認します。 入金がきちんと行われているようならば、ひとまず安心なのですが、念のために回収の方法の確認をします。 振込入金なのか、手形入金なのかを確認します。 今まで振込入金だったのが、いつの間にか手形に変わっていたとか、手形のサイトが伸びているなどということがあったら、要注意です。 また、請求金額の一部しか入金されず、結果として売掛金の残高が毎月増加しているという得意先があったら、こちらも要注意です。 こういうご時勢ですから、取引先の倒産などという不幸なことが起こらないとも限りません。 ◇長い間そのままになっている売掛金はありませんか? 売掛帳に記入され、入金のないままに枚置されているものはありませんか? 売掛金の中には、請求書を出しても支払っていただけないまま、時の経っているものがあったりします。 請求書を出し忘れていたというのは別として、請求書を出してもなかなか支払ってくれないお客様がいるのも事実です。 昨年の決算書にのっていた売掛金が、そのまま今期の売掛金の明細書に記載されるということのないようにしたいものです。 支払っていただけない場合の対処法は? 1、 とにかく請求書を出し続ける。 2、 催促の電話をかける。 3、 訪問して催促する。 4、 それでも支払っていただけない場合には、支払いを促す内容証明郵便を出す。 5、それでも駄目なら、訴訟を起こす。 上記のような手順になるでしょうか。 今までは訴訟などと言うと、費用と時間ばかりかかって実がえられないからと、泣き寝入りをされることも多かったようですが、「少額訴訟」という制度ができましたから、費用と時間の問題は解決されました。是非利用されることをお勧めいたします。 ◇内容証明郵便で債権回収に成功 「もう、3〜4年前になるのだけれど、回収出来ないままになっている売掛金があるのだが、どうにかならないだろうか。」関与したばかりのお客様から、そんなご相談を請けました。 「試しに内容証明郵便を出して催促してみたらいかがですか。」と申し上げて、内容証明郵便の書き方をお教えしました。 しばらくして、「いゃあ、払ってきましたよ。今までいくら催促しても、のらりくらりで逃げられていたのに。内容証明郵便って凄いですね。」との電話をいただきました。 「この不況で商売が大変な中でも、内は真面目に仕事をしているのに、その一方で代金を払わないで、のうのうとしているのを、そのまま放置しておいてはいけないと思うんですよ。」 社長さんの、情熱が債権回収に結びついたのだと思います。 ◇請求書を出していても時効になる。 「時効」というのを皆様ご存知だと思います。 請求書を出し続けていれば、時効はないと思われている方も多いようですが、請求書を出し続けているだけでは、時効は進んでしまいます。 ・ 売掛金は、1年から5年で時効が成立します。 ・ 商行為によって生じた債権は5年(商法522条) ・ 棟梁及び請負人の工事代金は3 ・ 年(民法170条) ・ 卸売・小売商品代金は2年(民法173条) ・ 給料、運送費、飲食代金は1年(民法174条) といった具合です。 意外と短いと思いませんか? 請求書を出し続け、払ってもらえないうちに、この位の時間は簡単に過ぎてしまいそうです。請求書に時効を中断する効果がないので、結果として、請求を無視され続け、上記の期間が経過した場合には、時効が成立してしまうことになります。 何か合点がいかない感じですが、法律がそうなっているのですから仕方がありません。 ◇時効を止めるには 時効を中断させるためには、強制力を行使するか、相手に債権を認めさせるしかありません。内容証明郵便では、時効を止められません。訴訟を起こす必要があります。 簡単で費用がかからないのは、相手に売掛金があることを認めさせることです。 分割支払の約束を取り付けるとか、一部でも支払ってもらうとかすると時効は中断します。 相手に支払う意思があれば、上記の期間(時効の成立する期間)が過ぎても、の債権を回収することができます。 相手が支払わないままに、時効の成立する時間が過ぎ、「時効が成立したから、もう支払わないよ」と言われて初めて時効は成立するのです。(これを「時効の援用」といいます。) 大切な売掛金です。くれぐれも時効によって債権が消滅するなどということのないように、早めの対応を図って下さい。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
奥様は経理担当重役 C経営にはスピードか大切 それには社長が自社の数字を把握すること!! 「貸し渋り」あまり言葉の響きはよくないですね。確かに、バブルの時よりも借り入れ時の審査が厳しくなっているのは事実です。 それを貸し渋りというのかどうかは別としても。 金融機関に融資の申し人れをした時に、「今までと対応が違う」としてもそれは当たり前というくらいに思っていた方がよいかもしれません。 気待ちとしては割り切れない思いが残りますが、日本中が変わっています。 金融機関を取り巻く環境も変わっているのです。 「背に腹は替られない。」 そんな状況の中で、金融機関も会社もそれぞれ必死に自分の身を守ろうとしているという感じが致します。 ◇金融機関はどういう風に変わったか? 銀行も自己資本率8%とか、不良債権何百億円、格付けや、株価というように数字で評価される時代になりました。 少しでも数字を良くするために、結果として危ない貸し出しはしないという姿勢になっています。 何をもって危ないと見るかは、金融機関がそれぞれの貸出先の状況や担保を見て判断しています。 金融機関も株式会社です。銀行員の給料は高すぎるとか、合理化が遅れているとか批判されています。当然効率的な人員配置ということで、人減らしが進むものと思われます。 金融機関のサービス内容も当然違ってくるものと思われます。 ◇敵を知り己を知らば百戦危うからず 金融機関は勿論、敵ではなく、友好関係を続けて行きたい大切なパートナーです。 とは言うものの、金融機関の置かれている状況とその方針を知り、自社の状況を把握することがこの貸し渋りの状況を打開する方法だと言えます。 敢えて、このような過激な表現をした背景には、環境の変化をお知りいただきたいと思うからです。 紙面の制約もあり、具体的な金融機関の動きについて詳しく書く事ができないのが残念ですが、金融機関は変わっています。 ◇自社の数字を把握できること 自社の経理を担当しておられる奥様の出番です。 自社の売上や経費、利益といった数字を経営に役立てるためには、スピードが大切です。 社長の経営判断を迅速に進めるために、あるいは判断を誤らせないために、数字を少しでも早くつかむ必要があります。 「小出先生、経営にはスピードが大切ですよ。」とは、ある銀行支店長の言葉です。 会計事務所とも連携して、如何に早く数字をつかむか、その具体的方法を相談なさるチャンスかと思います。 経営数字を社長が把握、説明出来ることが大切です。自社の業績を金融機関に対してきちんと説明できることが、金融機関から信頼を受ける上で大切なポイントです。 「自社の数字の説明もできないようでは、返済できるかどうかも分からないということではありませんか?」ある融資担当者の話です。 ◇奥様にできること お金が足りなくなってから、慌てて銀行に駆け込むことのないように、早め、早めの対応を心がけたいものです。 全て、日々の経理が基本です。 業績が思わしくないと、数字を見るのがいやになるという傾向があります。 しかし、それが怖いのです。 今こそ奥様の出番です。 社長と奥様が力を合わせて頑張っておられる会社は、金融機関から見ても安心感が あります。大変なときこそお互いの仕事をしっかりと行い、認め合い、コミュニケーションを図って、力を合わせて会社経営に取り組んで頂きたいと願っております。
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奥様は経理担当重役 Bちょっとしたことで、経理の合理化、経費の削減は図れます。 今の時代、売上を増やすのは大変なことです。売上を伸ばすのが難しい分、経費の引き締めが大切になってきます。 無駄を省くと言いますと、「無駄なものは無い。」と思われるかもしれませんが、必要なもの、減らしようのないものと思っていたものの中に、無駄があったということも実は多いものです。 必要と思い込んでいるものを我慢してみるところから、経費節減は始まります。 ◇交通費の精算は 交通費の精算は、どのようにしていらっしゃいますか? 電車やバスの運賃、ガソリン代や高速料金の精算は意外に手間のかかるものです。 うちの事務所でも以前は毎日交通費の精算をしていました。 その当時は、午後5時ともなると毎日手提金庫の周りでお金のやりとりが大変でした。 小銭が足りなかったりすると、両替するだけでも大変です。そこで、交通費の精算を月に1度、月末にまとめてするようにしたところ、月に60枚ほどあった交通費の精算伝票が1/10の6枚に減りました。 これにより、伝票を書く手間と精算にかかる時間の両方が節約できます。 業務で車を使っている場合には、ガソリン代や高速料金がかさみますので、月に1度の精算ではなく、週に1度、曜日を決めて精算するようにしてもよいでしょう。 毎日の精算を週1度にするだけで、精算伝票を1/5にすることができます。 前もって一定額を仮払しておいて(仮払金)、精算時に使った金額分を補充するという方法もあります。この場合、仮払金の精算は、必ず領収書をもとに行うようにします。 ◇切手・収入印紙の購入 郵便を出そうとしたら、「切手がない」という事はありませんか? ポストはすぐ側にあるのに、切手がないためにわざわざ郵便局まで切手を買いにいかなければならない「この忙しいのに……」という経験は少なからずあるのでは? 切手や収入印紙の管埋は注意したいものです。 その都度買いに行く時間の無駄とその度の伝票起を考えると、ある程度のまとめ買いを しておきたいところですが、多額に購人した場合には、その管埋きちんとしておかないと、従業員の個人使用を招くことにもなりかねません。 切手や収入印紙は金券と思って管理しましょう。 ◇事務用消耗品の購入 ボールペンやシャープペン、ホチキスの針などの事務用消耗品の管埋も気をつけたいものです。 沢山あると思うと、つい使い方が雑になります。ある会社で、消耗品の購入を申請制にしたところ、40%も経費が減ったというくらいですから、仕組み作りも大切です。 机の引き出しに無造作に沢山のボールペンが入っていて、いつでも誰でも何本でも自由に便える状況になっているのと、いちいち申請して1本ずつ出してもらうのとでは、自ずと使い方に違いが出てくるものと思います。 ◇銀行振込 皆様も経験がおありののとと思いますが、毎月10日、20日、月末などのいわゆる5・10日は金融機関が混雑します。 比較的すいている朝早い時間に行くとか、前日に振り込むなど、待ち時間の無駄を省くようにしたいものです。 ◇人件費 時間の無駄使いの話をしてまいりましたが、如何に時間の使い方が大切か、1分当たりの人件費を計算してみることにしましょう。 月給30万円の場合、賞与や社会保険料等の福利厚生費を考慮して、月給の1.5倍 45万円で計算しますと、1日8時間、週5日として176時間、時間当たり2,556円 1分当たり43円になります。 年収1200万円の社長では、1分当たり100円近くになります。 これでは、煙草ものんびり吸っていられない事になりそうですが、時間単価はもっと高くなります。 突然社員が辞めた時に、人員の補充をしないでも、業務にさほどの支障もなく、会社がまわっているということはよくあるものです。その会社にとって必要な人員は、いったい何人だったのでしょうか? 改めて、仕事を見直して、誰がどのような仕事をしているのか、時間単価に見合った仕事をしているのだうかということを、仕事の棚卸しをすることによって、見直してみるのもよいのでは? よその会社と比較して、自社に無いことを嘆くよりも、自社にある物を活かすという姿勢が、大切だと思いますが、如何でしょうか? 社長の気持ちが変われば、会社の業績も変わる!!! このタイトルは小出先生が何時もいわれる経営哲学のひとつです。 その気持を変える視点を探してみようと、先生の経営研究会では、7月7日(火)下北沢タウンホールで研修会を開催します。 その内容は本誌に掲載することをお約束させていただきましたが、『貸ししぶりの銀行を動かす』がテーマだそうです。どうぞご期待ください。 (編集者) 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
奥様は経理担当重役 A会社に金庫はありますか? ◇金庫番は現金管埋から… 新設法人の説明会の時に、会社を起こしたばかりのピッカピカの社長さん方に、私は一つのお願いといいますか、お勧めをしております。 それは、「手提げ金庫で結溝ですから、会社用の金庫を買って下さい。」と言う事です。“会社のお金”と“社長個人のお金”とをしっかり分けていただくためです。 金庫はその象徴であり、実務上からとても大切なことです。 会社の経埋を安心して任せられるような有能な人を金庫番と言うくらいですから。 ◇金庫の中身は? 当然、現金ですよね。取引先から集金した小切手や手形が入っていることもあるでしょう。自社の手形帳や小切手帳、通帳もありますね。 そうそう、火災保険に入っている会社は多い事と思いますが、ただの火災保険ではなくて、店舖総合保険にしておくと、泥棒に入られても、現金なら30万円、預金ならば300万円までの被害については、保険金が下ります。金庫には、30万円以上の現金は置かないようにした方が無難そうですね。 ◇毎日、現金を数えていますか? ○小売店では 毎日、お店の営業峙間が終わって、シャッターを下ろすと、レジを閉め、現金を金種毎に数えていることと思います。その時に書いた金種表は捨てないで、保存しておいて下さいね。後日の証拠になりますから。 数えた現金在り高から、始業時にレジに入れた釣り銭を差し引くと、レジトータル(今日の売上高計)と一致するはずです。 “一致するはず”と言ったのは、一放しないことも多いからです。釣り銭の間違いやら、レジからの支払いやらがその原因です。 レジから支払いをした場合には、その分、現金が合わなくなりますから、集計する時には、気を付けて下さい。レジからの支払いは、間違え易いので、できるだけ避け、売上はそのまま夜間金庫に入金するようにします。そうすることで、信頼性の高い経理にすることができます。支払いは、振込みにするか、改めて預金通帳から下ろしてきてから行うようにします。 これは、いとも簡単にできる会社もあるのですが、出来ない会社にとっては、なかなか難しいようです。 ○小売店以外の会社では 終業間近の毎日一定の時間に、金庫を閉めます。 うちでは、毎日4時45分頃に金庫を閉めています。 「金庫を閉める」というのは、上記のレジ閉めと同じことで、金庫の現全在り高を確認する作業のことです。 金庫に入っている現金がいくらあるかを確認するのは勿論のことですが、それだけではなくて、実際にある現金と帳簿上の現金残高とが一致しているかどうかを確認することが大切です。 その方法は、昨日の現金在り高に今日の入金額(入金伝票の合計額)を足して、支払額(出金伝票の合計額)を引けば、今日の計算上の現金在り高がでます。 昨日の現金出納帳の残高に入金額を加え、支払額を引いて、今日の残高を求めるのと同じことです。 どうですか。一致しないことも結構ありませんか? 原因は、いろいろ考えられます。伝票や帳簿の記入忘れとか、釣り銭が足りなく、自分のお財布から立て替えた事をうっかり忘れていたとか・・・・ 毎日、現金残高を確認していても、不一致の原因に思い当たるまで、かなりの時間を要することもあります。ましてや、1ヶ月とか、半年以上も、もし、今まで現金管理が出来ていなかった会社があったとしたら、まず、現金管理をしっかりすることから始めてみませんか。 ◇体質改善を 現金管埋がしっかりできるためには、直さなければならない体質があるはずです。 経理担当重役である奥様が、率先して体質改善に取り組まれたら、きっと社長も変えられます。すると会社も変わるはずです。 「鳴くまで待とうホトトギス」 「鳴かせてみようホトトギス」 やり方は社長と奥様の個性によって、それぞれの方法があるかと思いますが、諦めないで、続けることがポイントです。 間違っても、信長のように短気に結論を出さないようにして下さいね。短気は禁物です。 「社長を変えよう」として、いらいらしたり、怒ったりするのではなく、奥様が変わるのです。 さっそうとエレガントに、経埋を楽しむようになったら、社長は驚きの目で奥様を眺め、一人密かに努力を始めるはずです。 楽しみですね。その時が。 ◇丼 勘 定 どんぶりという言葉から親子丼やカツ丼を盛り付ける丼をイメージしますが、 実はその語源は、職人が着ける腹掛けの前かくしで、お金などを入れるのに使った ものを指しています。 予算を立てたり決算をしたりしないで、手許にあるお金にまかせて支払をする(前かくしに入っているお金から、計画無しに、お金を使っていく)という事から、転じて、大まかな会計処埋を指すようになったようです。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
奥様は経理担当重役 @銀行の「貸し渋リ」にも負けないために 「貸し渋り」が問題になっています。 貸し渋りに対処する方法はあるのでしょうか。 ◇銀行の置かれている状況 BlS規制 ビッグバン、政府が絶村につぶさないと言っていた都市銀行でさえ 潰れる状況です。 銀行を取り巻く環境が大さく姿わったという事を認識する必要があります。 銀行の格付が新聞紙上に載る時代なのです。 世界的な競争にさらされて、銀行自体が格付される立場にあっては、まさに背に腹は変えられぬという状態なのです。 もともと貸し渋りだって銀行の白己資本比率の改善に端を発していたのですから。 ◇貸し渋りに対処するには? 以前はメインバンクという考え方があり、銀行も、会社との間に築き上げてきたこれまでの関係を考慮してくれていたのですが、最近はどうもそれに過度な期待が出来なくなっているようです。 貸し渋りに対処するためには、銀行が会社をどのように格付けしているかを知り、プラス要因を積極的に作り、マイナス要因は無くすように行動する必要があります。 その基本は自社の経営数字です。日々の経理が土台なのです。 ◇経理を誰に任せるの? 経埋の仕事は大切です。自社に信頼でさろ経埋マン、経理ウーマンはいらっしやいますか? どうも、自社の経理を任せられる人材というのは、なかなかいないようです。 社員に会社の現状を知られるのはどうも・・・ いつ辞めるかも分からないし・・・ 社員同士で、給科が分かるのはどうも・・・ などと考えると、なかなか他人に任せられないという事なのだと思います。 ◇社長は万能? 会社が伸びるためには、営業力、技術力といった攻めの部分と、経理という守り部分との両輪が上手く噛み合っていくことが求められます。 ところが、営業力のある人は数字がおろそかになり易く、逆に数字に強い人はどうも営業面に弱いという傾向が見受けられるのです。 成功している会社の社長は、自分に不足している部分を別な人に求めています。 一人の能力や時間には限りがありますから、苦手な分野や、不足する時間を補うために従業員を雇い活かします。 社長一人で営業も、技術も、経理もこなすなんていうのは、神業に近いのではないかと思います。 会社の社長の多くは、技術者として、あるいは営業マンとして、現場の一線で休日も無い状況で仕事をしていらっしゃいます。 「いやぁ、忙しくて伝票を書いている暇もないよ。」と言われるのは、こういう社長に多いようですが、それで資金繰りは大丈夫ですか? ◇守りの大切さ 昨年、毛利元成がNHKで放映されておりましたが、戦国時代、戦さに出かける武将は、城を空にはしませんでした。信頼のおける人物に城の守りを任せて、自らは戦場で存分に戦ったのです。 物資の補給もとても大切な仕事でした。補給がつかずに戦争に負けた例は数しれません。 会社経営も同じです。売上げを上げることに邁進するあまり、つい脇が甘くなって、気が付いたら不渡手形をつかまされていた。 資金繰りが付かずに慌てて銀行に駆け込んだが・・・。ということになっては大変です。 守りの要である経理を任せらる人物、社長にとって、誰が一番信頼できる人物ですか? ◇女房じゃぁ・・・ 女房じゃぁ・・・と言われる社長がたまにおられます。 それは、 1、結婚して以来、外で働いたことがないから? 2、子育てに忙しいから? 3、経理なんてやったことがないから? 4、お金が自由に使えなくなるから? 5、夫婦関係を会社に持ち込みたくないから? といった理由なのでしょうか。 奥様は、それ程頼りにならないですか。 経理は数学ではありません。一見単調で面白みがない仕事に見える程、繰り返しと日々の積み上げの上に成り立っている仕事です。簿記の知識が無くても心配はいりません。 ほとんどが繰り返し作業ですから、どなたにでも出来ます。 社長が心配なさらなくても、奥様に機会さえ与えていただければ、社長の片腕として立派に成長なさることと思います。 一番大切なのは、信頼でさる人物であるかどうかという事です。 信頼という点で、奥様に優る人物はちょっといないのではないかと思うのですが、 いかがですか。 ◇よくワカラナイの 今、経理をなさっておられる奥様に伺うと、「経理はよく分からないの。」とおっしゃいます。伝票は書いているけれど、日々の業務はしているけれど、どういう風に段立っているのかが分からないということなのでしょうか。経理は奥が深いのです。 だから面白いのですが、分からないままに伝票を書いているのは、あまり面白いことではないかもしれません。 知る、分かるということは楽しいことです。 私も項張って、皆様が経理を少しでも楽しくで出来るようにお手伝いしたいと思います。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ
社長の気持ちひとつで会社は変わる ◇税理士を上手に活用する方法 「皆さん今晩は」今日は【税理士を上手に活用する方法】とことでお話をさせていただくことになっておりましたが、こうして皆様のお顔を拝見しておりますと、女性の方も多いようなので、どんな風に話したら良いのかなあ、と考えておりました。 実のところ、12月に入りまして少しほっとしたところです。 11月に山一證券の問題が起こりまして、日本中が何とも嫌な雰囲気に包まれて、息苦しいようなムードでしたから。ムードって怖いですよね。女性の方も多いから、通販のカタログは良くご存知のことと思いますが、かなり厚いですよね。私はあのカタログが送られてくると一晩かけてよく見るんです。これもいいな、これも面白いかな、と楽しみながら、ページを折っておくのです。これが結構楽しいのですね。結局2.3日経ってみると、買う気がなくなってしまったりするんですけど・・・。 ところが最近は、初めからカタログを見る気も起こらないんですね。 政府が言うまでもなく、景気に対する感じ方が、とても悪くなってきております。 11月のはじめまでは、まだ、それほどでもありませんでしたが、やはり山一以降の景況感は、格別に悪くなったと思います。 求人広告にも景気動向が表れるようですが、今年に入ってからは、求人数は増えていて、求人広告会社はなかなか忙しいようです。求人広告からだけ見れば、景気は回復傾向にあるように見えなくもなかったようですが、最近の状況を見ると、果たしてどうか、来年の2.3月の動きを見てみないとはっきりとしないとは言いながらも、うちに見える営業の方は、来年の求人減を心配しております。 消費者マインドと言いますが、この気分というのが、怖いんですね。 社長さんの気分、気持ちの持ち方ひとつで会社が変わってしまうのですね。 大きな会社が倒産したとか、ローンを抱えているのに失業したとか、TVを付けても出てくる話題は不景気な話題ばかりです。何か明るい話はないかなと思いながらも、ついつい見てしまうのですね。そんなテレビを。 こんな時、一体、経営者は何を見たら良いのだろうかと考えてしまいます。 『頭取はどんな人を選ぶか?』 日曜日、TVでこんな放送がありました。 「次の頭取はどんな人を選ぶか」と言うのです。 これは面白いと思いましてね。 1. それは過去にあったかどうか 2. 他行はどうか 3. 大蔵省は何と言っているのか 4. 君達はどう思うか この4つしか言わない人が次の頭取になるというのです。 これを聞きまして、これはどこの業界も同じだな、と思いました。 税理士業界も同じです。資産税と言えば資産税に飛び付き、事業承継対策と言えば高いソフトを購入し、と言った具合で、ブームのようなものに何度となく踊らされています。 何処も横並びで、同業他社の行動を見ながら、取り敢えず遅れないように、そうかといってあまり目立たぬように、との横並び意識でやってきたのが、規制に守られた銀行であり、私たち士業なのでしょう。 では、皆さんはどうでしょうか? 結構他社を気にしていますよね。皆さん私に聞かれますもの・・・。 先生、他社はどうですか?人件費ってこんなものですか?とか、他社はもっとお客様が入っていますか?とか、随分と気になさいます。 それから、過去の成功談。これは大切にするという それから、過去の成功談。これは大切にするというよりも、ずっと引きずっているという感じです。 大蔵省が悪い、国が悪い、政治家が悪いと言ってみても、そう言っているだけでは何も変わりません。日本人が皆評論家になって、民主主義を唱え、ワンマン社長を時代遅れのように排除するやり方は如何なものかと、民主主義全盛の最近は、却ってそんな風に思えてまいります。ワンマンが懐かしいとでも申しましょうか。 誰も責任を取ろうとしない民主主義よりも、全て責任を取る、孤独な意思決定者として、存在するワンマン社長の方が、人間味感じられて、中小企業には向いているような気がします。 従業員の意見を十分に吸い上げ、社員の意思を尊重して、みんなの合意を得て、全社一丸となって、事に当たるというのが理想かもしれませんが、現実には、まあ無理でしょうね。 試しに、会社で会議をしてみていただければ、お分かりいただけると思いますが、従業員は意見など述べてはくれません。結局、社長の一人舞台となってしまうのが関の山です。 そんな事なら、むしろ初めから『今はこれだ。黙って俺について来い!!』というくらいの指導力を発揮した方が、決断が早い分でも良いのではないかと思います。 昔のように右肩上がりの時代には、一通り一生懸命やってさえいれば、同じように成長できました。 よそがビルを建てたから、うちも、ということができた時代でした。けれども今のように右肩下がりとも言えるときには、過去は標準にはなりません。皆と同じ事をしていれば良かった時代ではなくなったのです。 ◇世の中変わった。 社長の考えは? 頭取になる条件のお話を致しましたが、皆さんはそれをきかれて、どうお感じになられましたでしょうか。 人を採用される時、どういう人を選ばれますか。何かやってくれそうな人を期待して採用するのではありませんか。 向上心がなく、このままでいいやという人を選びますか。世の中変わりました。でも社長の意識は如何でしょうか?相も変わらず、前年対比でしか考えられていないのでは? 税理士とうと、決算のため、税務申告のために仕方なく頼んでいる、という方もいらっしゃるかもしれません。税務署のために仕方なく、といった消極的な使い方ではなく、会社のためにもっと積極的に活用されてみては如何でしょうか。 何となく暗く、不安な時代。漠然とした不安はどんどん大きくなり、経営者を押しつぶします。目に見えない恐怖ですね。 もしも、将来が予測できたら、何だこんなものか、それなら恐れるに足らずだと、日々の業務に打ち込むことができます。将来に備えた行動も開始できます。安心感が生まれます。 私はTKCという会社のコンピュータシステムを使って財務の数字を把握しております。業務検討会や、決算検討会には、対前年比較も行いますが、何よりも社長さん自身がお立てになった計画と実績の比較が喜ばれております。計画を立てると言っても、何も難しい事はありません。社長さんとの会話の中から、お話を伺っているその場で来期の経営計画を作ってしまうのです。社長さんの頭の中にある考えや感覚を、はっきりとした数字にして見ることで、未来を予測し、対策を考える事が出来ます。政府は様々な統計数値を発表しています。統計をとるむには日にちが、かかります。一つの集計の結果が出るのに2カ月はかかるようです。庶民の実感とかけ離れているといわれるのは、そんな所にも原因があるのかも知れません。ご自分の会社は如何ですか?どのくらいで数字が把握できているでしょうか? 時は金なり と申しますが、スピードが大切です。 ◇ 今、会社はどうか? ◇ 今、資金繰りはどうか? ◇ 今、どれだけ儲かっているのか? ◇ 今、どれだけ経費がかかっているのか? こんな簡単そうなことが、実は分かっていないのです。ここにご出席の皆様の中でも、これに即座に答えられる方多くはないと思います。ソフトバンクの孫社長というこんな簡単そうなことが、実は分かっていないのです。ここにご出席の皆様の中でも、これに即座に答えられる方多くはないと思います。ソフトバンクの孫社長という方から〔日次決算〕という言葉を聞きました。ああなるほど日次決算か、と思いました。世の中では、「月次決算をして、自社の経営状態を毎月把握するようにしましょう。」と言われていた頃に、孫社長は、今時点でどうなのだということを、自分のコンピュータ端末で見ることが出来ると言うのです。 詳細は こちらから小出絹恵税理士事務所にお尋ねください。 このページのトップへ Copyright (C) 2003 Kinue Koide Accounting Office All Rights Reserve |