★ベトナム経済視察報告★
人も経済も若い!
 これからを感じさせる国、ベトナム
                    税理士 小出絹恵


今、アジアで一番元気な国は?

 「今、アジアで一番元気な国はどこだと思いますか。・・・・・ベトナムですよ。」

 TKC出版の「ベトナム経済視察旅行」のパンフレットを目にしたのは、顧問先の社長とのそんな会話の直後でした。 

 「これも何かの縁、論より証拠、百聞は一見にしかず、とにかくベトナムの地に自分の足で立てば、きっと何かを身体で感じることができるはず!」と、参加を決めたのです。

 11月13日、北海道から九州まで、32名の参加者は、大きな期待を持って成田空港、関西空港、福岡空港の国内3空港からそれぞれ出発。ホーチミン空港で合流すると、以後17日まで、ホーチミン(旧サイゴン)市内を拠点に、経済セミナー、現地工場見学等、限られた時間を有効に使って、精力的にベトナムの経済事情を視察しました。

 ベトナムは社会主義国、土地は私有財産ではなく国から借ります。社会主義国でありながら、外資を積極的に導入して急激に変容するベトナム。日本からの投資額は諸外国の中でもトップで、昨年は韓国にその座を譲ったのですが、ベトナムのインフラの整備状況、外資導入政策を見ると、ベトナムへの投資は今後も増加すると思いました。

 ホーチミン市内を見ても、構造計算とは無縁と思われるような建築や、地震が来たら崩壊してしまうと思われるような古い建物が立ち並び、道路は交通渋滞と排気ガスが深刻で、口をタオルで覆ってバイクに乗る人が多いのは、ちょっと異様な光景ではあります。

 また、ベトナムには、住宅ローン制度がないため、住宅を取得するには、自分でお金を貯めるしかなく、お金を払いながら、建築を進めていくのだそうです。

 一方、ホーチミン郊外にはセレブのための超高級住宅街の造成が、韓国資本の参加で進められていました。

若者が圧倒的に多い国、ベトナム

 ホーチミン市内を歩いていて感じるのは、若者の多さです。バイクに二人乗りをして走る若者の多いこと。暴走族のように、騒がしいわけでも、猛スピードで走るというわけでもないのですが、日本でなら一人乗りだろうと思われるような小型のバイクに、二人乗りをして、昼夜を問わず道路を埋め尽くすようにして走っている若者達。

 「彼等はいったい何をしているのだろうか。」と不思議になります。仕事は?睡眠は?・・・???

 添乗員さんに質問すると、笑いながら、「皆、涼んでいるのですよ。」と事も無げに言われます。「でもねぇ〜。」それだけではどうも納得しかねる私ではありました。

 小柄で童顔な若者が多いのにも驚きました。

サイゴン陥落が1975年4月30日。25歳以下がベトナムの人口の1/2を占めるという、若者が極端に多い国なのです。

日系ベトナム進出企業訪問

 2004年からベトナムの工業団地で操業しているという「株式会社タカコ」が百パーセント出資する現地法人の工場を訪問しました。

 総勢七五五名のうち、日本人は社長ほか数名だけで、副社長を始め、そのほとんどがべトナム人だということでした。

ベトナムに進出する前に中国にも進出していたということでしたので、中国人とベトナム人
労働者としての質の違いについて質問が及びました。

これに対しては、「ワーカーの質について、特に違いはないですね。ただ、中国人のような反日感情がない分助かります。」との答えが返って来ました。ベトナム人の方が勤勉だ、という言葉が返ってくるものとばかり思っていた私たちには、正直ちょっと意外な感じがしました。

 職種によって法律で賃金が決まっているということなのですが(最低賃金四五〜五五ドル)、この賃金ではとても雇えないとのことで、ワーカーで六〇〜七〇ドル、エンジニアで一六〇〜二二〇ドル、中間管理職に至っては、特に人材不足で、七〇〇〜一〇〇〇ドル払わないと人が集まらないと話して下さいました。

ベトナム人になった気分

 ベトナムには、信号がほとんどありません。その信号のない道路をひっきりなしにバイクと乗用車が走っているのです。「途切れたら渡ろう。」と思っていても、途切れることがないのです。初めて道路の横断に成功した時には、感激のあまり、一緒に渡った木村朋子先生と二人で、手を取り合って喜びました。

 現地の人を観察していると、道路を横断するときに、決して走らないのです。ゆったりと、同じペースで歩いて行くのです。
意志を持って道路を横断し始めると、車の方で避けてくれるのです。この道路の横断ができるようになると、何だか現地人になったような気分です。

 ところで、ベトナムの通貨はドン、1万六千ドンが一ドル、円に換算するには、ゼロを二つ取って、それに七掛けします。買い物はほとんどがドルで日本円でもOKです。ドルで支払って、ドンでお釣りを貰うという感じです。ドンは日本に持ち帰っても両替することができないので、ベトナムで使い切ってしまうしかないのです。ドンは紙幣がほとんどで、かなり使い古された感じの紙幣までもが使われ、硬貨はあまり流通していないように見えました。アジアの中でも、ベトナム人が一番日本人に近い感じがします。まだまだこれからの発展が期待されるベトナムです。


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